7月3日 げんきのかたまり

タピオカ屋で現地集合した。

元同僚である先輩と春に会ったときは「次はタイ料理ね」と新しくできたタイ料理のお店の話をしていたけれど、それからずいぶん時間が経ってしまった。わたしは今タピオカにハマっている。ちょうど行ってみたいタピオカ屋があった。台湾料理も提供しているお店だった。

主食の麺料理で悩み、タピオカでさらに悩む。辛いのにしようか豆乳でまったり系にしようか。暑いから冷たいのもいいし、ドリンク付きだからあったかいのもおいしいよね。鉄観音ミルクティー鉄観音ってなんだろう。烏龍茶か。コクがあっておいしそう。でも普通のを飲んでみないと他のお店と比べられないし。タピオカあったかいのもあるよ。えーどうしようかな。迷う。

迷うのは楽しい。どれも良くて選べないものの中から、敢えてひとつに絞る作業は本当に楽しい。言い訳をしながら笑顔になってしまう。例えば好きなアニメシリーズのキャラクターの中から本当に一番好きな人をひとりだけ選ぶために迷う時間。そういう途方もなく無駄で楽しい時間を使うために休日があり、人生があると思う。ヲタクはすぐ主語を大きくする。結局あったかい麻辣排骨担々麺とつめたいタピオカミルクティーにした。

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タピオカは小さくてもちもちしていた。ストローでも吸いやすい。一番驚いたのは、綺麗なグラスで出てきたことだった。「わたしグラスでタピオカ飲むのって初めてです」「あっわたしも」タピオカと透明なプラスチックの容器のイメージが一緒になっていたことに気付く。店内でゆっくりとタピオカを味わっていたら、担々麺が出てきた。上に乗ってるカツがいつの間にか消える。あっという間になくなった。今日は太ってもいい!と思って麺を増量したはず。「点心も食べたい気がしてきた」と先輩が言った。わかります。まだ入るかな。エビ蒸し餃子っておいしいですよね。ちまきも大きかったよ。まだいっぱいになってないんですけど?といつの間にか宇宙になっている胃袋を無言で叱りつけて店を出る。後から膨らんできたのでこれは英断だった。

なぜ人はタピオカを求めるのか。そもそもタピオカブームっていつからだっけ。冬に寒いときは飲まなそう、この春からじゃない?いやいや遅い。去年の秋にはもう行列が出来てたよ。そういえば冬も並んでたかも。タピオカの息は長い。もうすぐ1年になるのか。わたしたちが遅かっただけだね。

本屋に行きたいと言ったわたしを先輩は近くの本屋へ案内してくれた。その本屋で4冊の素敵な料理本と出会った。全部買いたかったけれどぐっと我慢した。本当に欲しいか一晩考えよう。今はタピオカで嬉しくなってて他のことを考えられない、タピオカーズハイになっているから明日にしよう。本当は他に用があって会ったのに、二人とも本来の目的を見失ってしまうほど楽しい会だった。次回のタピオカの予定を決めて別れた。